留守番電話

本編

私は一人暮らし。今日も仕事から帰ってくると、留守番電話が点滅していた。
「また営業かな」と思いながら再生ボタンを押す。
すると、聞き覚えのある声が流れる。
「やっとつかまった。今日、家に行くね」
一瞬、凍りついた。
その声、父のものだった。
でも、父はもう5年前に亡くなっている。
気のせいかと思い再生し直すが、声は変わらない。
(どうして? 私、幻聴?)
混乱しながら、今夜は誰かに泊まろうと荷物をまとめていると、また留守番電話が鳴る。
今度は母の声。
「あなた、今どこ? 今から家に行くわよ」
その声も、5年前に亡くなった母のものだった。
「いや、これは夢だ……」
震えながら家を出る。
外に出たとたん、家の方から爆発音が聞こえた。

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意味怖
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怖話物語
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